昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。JOLTS求人件数が市場予想を上回ったことで米経済の足元の堅調が好感されたことや、決算に対する思惑からダウが上昇基調を強める展開となりました。その一方、米短期債利回りの上昇などを受けてハイテク銘柄に対する売りが強まり、NASDAQが軟調地合いとなりました。アップルがスマホ販売前年下回るとの見通しを示したことも警戒感を強めましたが、ダウは133ドル高の38467ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの推移となっています。FOMCや雇用統計を控えて様子見ムードとなる場面もありましたが、JOLTS求人件数が市場予想を上回ったことなどを受けて早期利下げ観測が後退し、短期債利回りを中心に上昇する場面もありました。しかし、上昇一服後は調整の動きが強まり、長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは4.03%台半ばから後半、30年債利回りは4.25%台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは軟調地合い
為替相場はドルインデックスが小幅に下落する展開となっています。米長期債利回りの低下などを背景に、ドルの上値を抑えられている状況です。ユーロ圏の10年債利回りの上昇を受けてユーロ/ドルが上昇していることもドルの上値を抑えています。ただ、重要指標などを控えて様子見ムードも強まっており、大きな動きにはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちとなっています。全体的に様子見ムードが強まっており、方向感の見えにくい流れとなっています。手掛かり材料難となる中で前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。現状ドル/円は147円台半ば、ユーロ/円は160円台前半、ポンド/円は187円台前半から半ば、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクする動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。ここで支えられるか、下抜けするかで流れが変わってきそうです。目先は支えられる可能性が高そうで、そうなればバンドの上限を目指す展開となりそうです。
現状、バンドの上限がじり安基調へと転じ、下限は上昇基調を強めています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地は大きく、さらにバンドの中心線を意識しての動きであるため、大きな動きにはなりにくいところでしょう。下値の堅さが意識されやすい形であり、バンドの中心線では支えられるのではないかとみています。