昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米GDP速報値が予想を上回ったことやコアPCEが市場予想通りとなったことでインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まりました。ただ、GDPを受けて早期利下げ観測の後退が意識されてダウがマイナス圏に転じる場面もありました。結局ダウは242ドル高の38049ドルと史上最高値を更新しました。
米国債市場は利回りが大幅低下となって推移しています。米国のコアPCEの結果を受けてインフレに対する警戒感が後退し、債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。米国債利回りは短期債を中心に下げ幅を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは4.12%台半ば、30年債利回りは4.37%台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りは大きく低下していますが、欧州債利回りも大きく低下しており、さらに米GDP速報値を眺めてドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円は底堅い動きとなっています。ユーロに対する売りの流れが意識される中でユーロ/円は下落していますが、ドルインデックスの上昇などを眺めてドル/円が堅調地合いとなっており、クロス円も全般的には買い優勢の流れとなっています。ただ、大きな動きにはなっておらず、前営業日終値を意識した動きとなっています。現状ドル/円は147円台半ば、ユーロ/円は160円台前半、ポンド/円は187円台半ばから後半、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下値を拡大する動きが一服して持ち直しバンドの中心線を抜けて上限まで上昇する動きとなりました。しかし、上限で抑えられて下落し、中心線を目指す格好となっています。レンジ圏での動きが意識されやすくなっており、方向感を探る流れとなっています。
現状、バンドの上限が上昇、下限が横ばいからじり高といった動きとなっています。大きな動きではないものの底堅い動きが意識されやすい状況です。目先はバンドの中心線まで下落の余地はあるものの、下値は支えられて再度バンドの上限まで上昇といった動きとなる可能性はありそうです。