昨日のNY株式市場は続落しての引けとなりました。米小売売上高などが市場予想を上回る結果となったことで米国の早期利下げ観測が後退し、リスク回避的な動きが展開されました。ただ、米経済の足元は比較的堅調となっており、積極的に売り込む流れにはなりませんでした。結局ダウは94ドル安の37266ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大きく上昇しての推移となっています。米国の早期利下げ観測の後退などが意識される中で債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。前営業日の大幅上昇を眺めて調整の動きが展開され、上値が抑えられる場面もありましたが、プラス圏での推移となっています。現状米10年債利回りは4.11%台前半、30年債利回りは4.31%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは堅調地合い
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。大きな動きにはなっていませんが、米国債利回りの上昇などを眺めて底堅い動きとなっています。前営業日の大幅上昇を受けて調整の動きもありましたが、米国の金融政策の先行きに対する思惑から、ドルの下値が支えられる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は全体的には軟調地合いとなっています。ドルインデックスの堅調を眺めてドル/円が1円超の上昇となるなど上値を拡大しています。こうした動きを受けてクロス円も概ね堅調地合いとなっており、円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。オセアニア通貨は伸びを欠く展開ですが、プラス圏での推移となっています。現状ドル/円は148円台前半、ユーロ/円は161円台前半、ポンド/円は187円台後半、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。バンドの中心線を目指しての動きであり、中心線で支えられるかどうかに注目です。大きな動きではないものの、じり安基調を継続しています。このままバンドの中心線を挟んでの動きとなる可能性もあるでしょう。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向であり、市場には徐々にエネルギーが蓄積される展開となっています。ただ、縮小の余地はまだ大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。まずはバンドの中心線で支えられて持ち直す動きが予想されるところですが、直近高値を更新できるかは不透明といったところでしょう。