昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。朝方は米PPIを受けて米国の早期利下げ観測が意識され、買い戻しの動きが展開されました。しかし、買い一巡後はポジション調整の動きにより上値を抑えられました。JPモルガンなどが決算発表後に売られたこともダウの上値を抑えました。ただ、米短期債利回りが大きく下落したことでハイテク銘柄が買われやすい地合いとなり、NASDAQはプラス圏での引けとなりました。ダウは118ドル安の37592ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米PPIを受けて早期利下げ観測が意識され、2年債などに買い意欲が強まり、2年債利回りが10bpを超える下げとなりました。ただ、長期債利回りの下値が堅く、30年債利回りなどがプラス圏での引けとなりました。全体的には債券に対する買いが強まる局面ではありますが、利下げのタイミングに関しては不透明感も強まるところとなっています。米10年債利回りは3.93%台後半、30年債利回りは4.17%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての引けとなりました。米短期債利回りは大きく下落しましたが、ユーロやポンドに対する売りの流れが強まる中でドルの下値が支えられました。全体的には大きな動きにはなっておらず、米国の連休を控えて様子見ムードが強まる展開となりました。ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ引けました。
一方、円は堅調地合いを維持しての引けとなりました。米PPIが予想を下振れしたことでドル/円の上値が抑えられる中でクロス円も軟調地合いとなりました。円は主要通貨に対して買われる展開となり、ドル/円は145円を割り込んでの引けとなりました。結局ドル/円は144円台後半、ユーロ/円は158円台半ば、ポンド/円は184円台半ば、豪ドル/円は96円台後半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線を意識しての動きとなっています。中心線では抑えられる動きとなっていますが、大きな動きにはなっておらず、目先は小動きです。方向感の見えにくい流れであり、しばらくは様子見ムードが維持されそうです。
現状、バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。バンドの中心線を挟んだ小動きが継続する可能性も十分にありそうです。