昨日のNY株式市場は小幅まちまちでの引けとなりました。朝方は米CPIを受けて米国の早期利下げ観測が後退し、リスク回避的な動きが強まる展開となり、ダウが271ドル安まで下落しました。しかし、売り一巡後は米企業決算に対する期待感から持ち直し、プラス圏に浮上しました。ダウは15ドル高の37711ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大幅低下となりました。短期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。米CPIを受けて米長期債利回りを中心に上値を拡大する場面もありましたが、調整の動きが強まる中で債券に対する買い戻しの動きが強まり、2年債利回りは10bp超の下落となっています。また、10年債利回りは4%を大きく割り込んでの推移となっています。現状米10年債利回りは3.96%台後半、30年債利回りは4.16%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が後退する中でドルに対する買い意欲が強まる展開となりましたが、米国債利回りが下げ幅を拡大する中でドルインデックスも上値を抑えられ、目先は前営業日終値を挟んでの動きとなっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は堅調地合いで推移しています。米国債利回りが下げ幅を拡大する中でドル/円が調整売り優勢の流れとなり、クロス円も上値を抑えられる展開となりました。ただ、日銀の金融政策に対する思惑などから円に対する売り圧力も根強く、積極的に下値を拡大する展開にはなっていません。現状ドル/円は145円台前半から半ば、ユーロ/円は159円台半ば、ポンド/円は185円台半ば、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から売りの流れが強まり、バンドの中心線をブレイクして下値を拡大する展開となっています。バンドの下限を目指す動きとなっており、このまま売りの流れが継続する可能性も十分にあるでしょう。ただ、目先は下落の勢いが落ちている点は注意しておきたいところです。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きとなっています。バンド幅がかなり広いため市場にはエネルギーは蓄積しておらず、大きな動きにはなりにくいところです。レンジ圏での動きが意識されやすい状況であり、まずはバンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動くのではないでしょうか。方向感は見えにくいところで、しばらくは様子見ムードが強まりそうです。