昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方はダウがポジション調整の動きに上値を抑えられる展開となり、一時216ドル安となりましたが、インフレに対する警戒感が後退する中で早期利下げ観測が強まり、リスク志向の動きが強まる展開となりました。ダウは216ドル高の37683ドルでの引けとなりました。また、NASDAQは大幅上昇となって引けています。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。インフレ懸念が後退する中で米国の早期利下げ観測が意識され、債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。ただ、ダウが急激に持ち直す中で債券売りの流れもあり、利回りも下げ渋る展開となっています。米10年債利回りは一時4%を割り込む動きとなりましたが、目先は4%台を回復しています。現状米10年債利回りは4.01%台前半から半ば、30年債利回りは4.17%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りの低下を眺めてドル売りの流れが強まる展開となっています。ただ、米国債利回りの下げ渋りなどを眺めてドル売りの流れも一服しており、大きな動きにはなっていない状況です。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は堅調地合いで推移しています。全体的には大きな動きにはなっていませんが、ドル/円が調整の動きから円買い圧力を強める展開となっており、クロス円も上値を抑えられる流れとなっています。米国債利回りの低下やそれを受けたドルインデックスの下落などが意識される展開となっています。現状ドル/円は144円台前半、ユーロ/円は157円台後半、ポンド/円は183円台後半、豪ドル/円は96円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 戻り基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限からの持ち直し基調が意識される展開となっています。目先はバンドの中心線まで買い戻されており、中心線をブレイクして上値を拡大する展開となるかどうかに注目です。現状ではやや上値を抑えられる動きとなっており、再度バンドの下限まで下落する可能性もありそうです。
現状、バンドの上下限中心線がじり安基調となっています。大きな動きにはなりにくいところですが、やや上値の重さが意識されやすい形です。再度バンドの下限まで下落する可能性が高そうですが、レンジ圏での動きが意識されそうで、大きな方向感はまだ見えにくいところではないかとみています。