先週末のNY株式市場は小幅に上昇しての引けとなりました。米雇用統計が市場予想を上回る一方、ISM非製造業景況指数が市場予想を下回る結果となり、全体的には様子見ムードが強まる展開となりました。米国の早期利下げに対する見方も不透明感が高まっており、方向感の見極めにくい展開となりました。週末ということもあってポジション調整の動きもあり、前営業日終値を挟んでの動きとなりました。結局ダウは25ドル高の37466ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米雇用統計の好調を受けて早期利下げ観測の後退などが意識され、利回りを押し上げる展開となりましたが、その後に発表されたISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことで調整の動きが強まり、利回りの上値を抑えました。結局引けにかけて債券に対する売り圧力が強まり、長期債利回りを中心に上昇しました。ただ、2年債利回りなどは小幅に下落しての引けとなりました。米10年債利回りは4.04%台半ば、30年債利回りは4.20%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅に下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての引けとなりました。米国債利回りが前営業日終値を挟んでの動きとなる中でドルも方向感の見えにくい流れとなり、ほぼ変わらずでの引けとなりました。ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ引けました。
一方、円は小幅に下落しての引けとなりました。日本の金融政策に対する思惑から円売りの流れが意識されやすい状況となる一方、直近の上昇に対する調整の動きや米株の上値が抑えられたことなどを背景に、大きな動きにはなりにくい展開となりました。全体的には円売りの流れが意識され、ドル/円、クロス円ともに小幅に上昇する流れとなりましたが、積極的に上値を拡大する展開にはなりませんでした。ドル/円は144円台半ば、ユーロ/円は158円台前半、ポンド/円は183円台後半、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限からの持ち直し基調が意識される展開となっています。ただ、バンドの中心線で抑えられる動きであり、ここからバンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。ただ、下値の堅さも意識されており、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。
現状、バンドの上限が下落、下限が横ばいといった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっていますが、下限の方向感に注意したいところではあります。流れとしては下限が上昇に転じる可能性が高そうで、目先は上値の重さが意識されてバンドの下限まで下落する可能性が高まっていますが、直近の安値を更新といった動きにはなりにくいところではないでしょうか。