昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。バーキン・リッチモンド連銀総裁が追加利上げの可能性を指摘したことでリスク回避的な動きが展開され、売り圧力が強まりました。ここまでの上昇に対する調整の動きもあり、ダウは下げ幅を拡大し、284ドル安の37430ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの推移となっています。バーキン・リッチモンド総裁の発言を受けて米国の早期利下げ観測が後退する中で債券売りの流れが強まりました。しかし、FOMC議事要旨で年内の利下げ予測を当局者は認識などといったことが公表されており、長期債利回りを中心にマイナス圏へと転じました。現状米10年債利回りは3.90%台後半、30年債利回りは4.05%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米短期債利回りが上昇していることやユーロに対する売り圧力が強まったことなどを受けてドルに対する買い意欲が強まる流れとなっています。米国の早期利下げ観測の後退などを材料に、底堅い動きが展開されています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いで推移しています。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円が1円超の上昇となっており、クロス円もつれ高基調となっています。ポンド/円は2円超の上昇となるなど上値を拡大しており、円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなりました。現状ドル/円は143円台前半、ユーロ/円は156円台半ば、ポンド/円は181円台半ば、豪ドル/円は96円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、目先は上値の重い展開となっています。バンドの中心線を意識しての動きであり、ここをブレイクして下値を拡大するかどうかに注目です。やや下げ渋っている状況ではありますが、上値も重いところであり、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地は大きく、大きな動きにはなりにくいでしょう。バンドの中心線を意識しての動きであり、まずはここで支えられて再度バンドの上限を目指すのか、割り込んでバンドの下限まで下落するのかに注目です。