昨日のNY株式市場は大幅上昇となって引けました。米生産者物価指数が市場予想を下回ったことでインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが展開されました。さらにFOMCとパウエルFRB議長の記者会見がハト派的なものとなったことで株価は上値を拡大しました。ダウは過去最高値での引けとなりました。結局ダウは512ドル高の37090ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大幅下落となって推移しています。FOMCやパウエルFRB議長の記者会見を受けて米国の早期利下げ観測が強まり、債券に対する買いの流れが強まりました。特に短期債利回りの下げ幅は大きく、2年債利回りは30bpに迫る下げとなっています。現状米10年債利回りは4.02%台半ば、30年債利回りは4.18%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは大幅下落
為替相場ではドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国の早期利下げ観測が意識される中で米国債利回りが大幅低下となっており、ドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ドルは主要通貨に対して売られる展開となっており下げ幅を拡大しています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円は堅調地合いとなっています。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が2円以上の下落となっており、クロス円もつれ安となって推移しています。ユーロなど、対円で1円以上下落している通貨なども多くなっており、円買い圧力が強まる流れとなっています。現状ドル/円は143円台前半、ユーロ/円は155円台半ば、ポンド/円は180円台半ば、豪ドル/円は95円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 大幅下落
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドブレイクからバンドウォークとなっており、下値を拡大しています。バンドの上限は上昇基調を継続しており、バンド幅の拡大を伴いながらの下落となっています。このままバンドの上限が上昇基調を継続した場合、バンド幅の拡大も意識されるところであり、バンドウォークから下値拡大ということになるでしょう。
現状、バンドの上限が上昇、下限が下落といった形であり、バンド幅の拡大を伴いながらの動きとなっています。バンドの上限の上昇の勢いが若干落ちていますが、これが天井打ちから下落といった動きにならないと、下値を拡大する展開が継続しそうです。逆にバンドの上限が下落に転じた場合、一時的な調整の動きが意識されて持ち直すといった展開となりそうです。