昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米雇用統計を受けて米国のリセッションに対する警戒感が後退する中、底堅い動きが展開されました。インフレに対する懸念も強まっていますが、FEDが来年の早い段階で利下げに転じるといった見方は根強く、リスク志向の動きが強まりました。ダウは157ドル高の36404ドルで引けました。
米国債市場は利回りが小幅まちまちでの推移となっています。米株高や米国の利下げ観測が後退したことで債券に対する売りの流れが展開されましたが、売り一巡後は買い戻しの動きが強まり、2年債利回りなどがマイナス圏に転じる動きとなりました。現状米10年債利回りは4.23%台半ば、30年債利回りは4.32%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米10年債利回りの上昇などをが意識される流れですが、米国債利回りの上値が抑えられる中でドルも伸びを欠き、上げ幅を縮小する展開となっています。前営業日終値を意識しての動きとなっており、現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いとなっています。米株が年初来高値を更新する中でリスク志向の動きが展開され、円売り圧力が強まりました。ドル/円などは1円超の上昇となるなど、急激に持ち直す動きを強めています。現状ドル/円は146円台前半、ユーロ/円は157円台前半、ポンド/円は183円台半ば、豪ドル/円は95円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなっています。大きな動きにはなっておらず、狭いレンジでの動きが展開されています。目先は中心線を目指す動きとなっており、しばらくはレンジ圏での動きとなりやすい形となっています。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいとなっており、バンド幅も狭い状況です。市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きくなる可能性はありそうです。ただ、目先は中心線を意識しての動きであり、方向感も見えにくいところです。まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。