先週末のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米雇用統計が市場予想を上回ったことで米国の早期利下げ観測が後退し、ダウがマイナス圏に沈む場面もありました。ただ、リセッション懸念が和らいだことなどが好感されて持ち直し、プラス圏での引けとなりました。結局ダウは130ドル高の36247ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅上昇となって引けました。米雇用統計が好調だったことで米国の利下げ観測が後退し、米国債に対する調整売り圧力が強まる展開となりました。米2年債利回りは10bp超の上昇となるなど、上値を拡大しており、長期債利回りも大きく上昇しました。米10年債利回りは4.22%台半ば、30年債利回りは4.30%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国債利回りの大幅上昇を背景に、ドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ドルは主要通貨に対して買われる展開となっており、独歩高基調となっています。ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル高半ばで推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスが上昇する中でドル/円が底堅い動きとなっています。ドル/円の上昇を眺めてクロス円も底堅い動きが展開されています。NZドル/円などが小幅に下落しているものの、全体的に底堅い動きとなりました。ただ、米雇用統計を通過したことで、大きな動きにはなりませんでした。ドル/円は144円台後半、ユーロ/円は156円台前半、ポンド/円は181円台後半、豪ドル/円は95円台前半から半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、目先は横ばいでの推移となっています。下値の堅さが意識される一方、上値も重い展開となっています。方向感の見えにくい流れとなっており、バンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動く展開となっています。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しての動きであり、トレンドそのものは上向きです。バンドの中心線までは下値余地がありそうですが、そこでは支えられて持ち直す動きとなるのではないかとみています。ただ、バンドの上限の上昇の勢いが弱まっており、積極的に上値を拡大する流れにも目先はなりにくそうです。