昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米雇用統計を控えて様子見ムードが意識される中で買い戻しの動きが強まる展開となっています。インフレに対する警戒感が後退する中で米国の利下げに対する期待感が高まっており、リスク志向の動きが強まる局面となっています。ダウは62ドル高の36117ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの推移となっています。短期債買い、長期債売りの流れとなっており、調整の動きが強まりました。ただ、米株の堅調地合いを眺めて短期債利回りも下げ幅を縮小しており、全体的に米国債は売られやすい地合いとなっています。現状米10年債利回りは4.41%台半ば、30年債利回りは4.25%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。ユーロなどに対する買い戻しの動きが強まる中でドルの上値が抑えられる展開となっています。また、ドル/円が大幅下落となったこともドル売りを意識させる流れとなっています。米国の利下げ観測が高まる中でドルの上値が抑えられる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。日銀の植田総裁の発言を受けてマイナス金利早期解除観測が強まり、円買い圧力が強まっています。ドル/円は一時142円を割り込むなど急落しており、売り一巡後は持ち直しているものの、3円超の下落となっています。現状ドル/円は144円台前半、ユーロ/円は155円台半ば、ポンド/円は181円台前半、豪ドル/円は95円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限意識しての動きから調整の動きが入り、バンドの中心線を目指す格好となっています。買い戻しの動きが意識される中で中心線までは持ち直す可能性が十分にあるでしょう。ただ、中心線で抑えられる可能性が高く、上値の重い展開となるのではないでしょうか。
現状、バンドの上下限中心線が下落しての動きとなっています。下限の下落の勢いは落ちていますが、トレンドそのものはまだ下向きと言えそうです。目先は調整の動きから上昇していますが、戻り売り優勢の流れと言えそうです。買いの流れが一巡したら再度バンドの下限まで下落する可能性が高そうです。