昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。ポジション調整の動きからダウがマイナス圏での引けとなる一方、米国債利回りの低下などを眺めてNASDAQに買い戻しの動きが見られました。全体的には大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい展開となりました。結局ダウは79ドル安の36124ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅下落となって推移しています。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する中で債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ダウの上値が抑えられたことも債券買いを意識させました。長期債利回りを中心に下げ幅を拡大しており、30年債利回りは10bp超の下落となっています。現状米10年債利回りは4.17%台半ば、30年債利回りは4.30%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りは大きく下落していますが、ECBの利下げ観測が強まる中でドルに対する反射的な買いが強まる流れとなっています。ドイツなどの10年債利回りが10bp超の下落となるなど、ユーロは全般的に売られやすい地合いとなっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。ドルインデックスの堅調を受けてドル/円は下げ渋っていますが、目先はマイナス圏での推移となっています。また、クロス円も売り圧力が強まる展開となっています。ここまでの円安に対する調整の動きやダウの軟調を眺めたリスク回避的な動きを受けての円買いの流れが展開されています。現状ドル/円は147円台前半、ユーロ/円は158円台後半、ポンド/円は185円台前半から半ば、豪ドル/円は96円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、じり安基調となっています。バンドの中心線を目指す動きであり、中心線で支えられるかどうかに注目です。比較的堅調地合いとなっていることから、中心線では支えられる可能性が高いのではないかとみています。
現状、バンドの上限は上昇、下限は横ばいとなっています。レンジ圏での動きが意識されやすいところではありますが、下限が上昇する可能性が高まっており、バンドの上下限中心線が上昇する展開となりそうです。そうなればトレンドそのものが上向きとなり、バンドの中心線で支えられて再度バンドの上限を目指すといった動きになりそうです。