昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米個人消費支出でインフレ減速が意識され、ダウは買い優勢の流れとなり上値を拡大し、年初来高値を更新しました。しかし、米国債利回りの上昇を背景に、ハイテク銘柄に対する売り圧力が強まり、NASDAQはマイナス圏での引けとなりました。ここまでのハイテク銘柄に対する買いの動きに対する修正の動きも上値を抑えました。ダウは520.47ドル高の35950.89ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大きく上昇しての推移となっています。ウィリアムズNY連銀総裁などのタカ派的な発言を受けて金融引き締めの長期化に対する警戒感が意識され、債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。ダウが上値を拡大したことで長期債利回りを中心に上げ幅が拡大される流れとなっています。現状米10年債利回りは4.33%台前半、30年債利回りは4.49%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは大きく上昇
為替相場はドルインデックスが大きく上昇しての推移となっています。金融当局関係者のタカ派的な発言を受けて米国債利回りが大幅上昇となっており、ドルが上値を拡大する展開となっています。ユーロ/ドルは1.09ドルを割り込んでの推移となるなど、欧州通貨に対する買いが特に意識されました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円は全体的には売られやすい地合いとなっています。ユーロに対する売りが意識される中でユーロ/円はマイナス圏での推移となっていますが、ドルインデックスの上昇などを受けてドル/円は上昇しており、148円台を回復しての動きとなっています。ダウが年初来高値を更新したことも円売りの流れを意識させ、全般的にクロス円も上昇する展開となりました。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクして上値を拡大する動きとなりましたが、そこから調整の動きが入りバンドの中心線を目指しての動きとなりました。しかし、バンドの中心線には届かずに持ち直し、再度バンドの上限を目指す動きとなっています。目先はバンドの+1σ付近での動きで上昇の勢いが落ちていますが、ここからバンドの上限まで上昇することができるのかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しての動きとなっています。トレンドそのものが上向きで、バンドの上限まで上昇する可能性は十分にあるでしょう。ただ、バンド幅はかなり拡大しているので、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、バンドの上限まで上昇してもそこでは抑えられるでしょう。