昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。ウォーラーFRB理事のハト派的な発言などが好感されてリスク志向の動きが展開されました。インフレに対する警戒感が和らぐ中で米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退しています。ダウは83ドル高の35416ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。特に短期債利回りが下げ幅を拡大しており、2年債利回りは10bpを超える下げとなっています。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する中で短期債を中心に買い進む動きが強まりました。ただ、米株高を眺めて長期債利回りは下げ幅が限定されました。現状米10年債利回りは4.32%台半ば、30年債利回りは4.51%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが短期債利回りを中心に下げ幅を拡大する中でドルに対する売りの流れが強まる展開となっています。一時ユーロ/ドルが今年の8月以来の1.10ドル台を付けるなど、ドル売りの流れが強まりました。現状、ユーロ/ドルは1.09ドル台後半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。ドルインデックスの下落などを眺めてドル/円が下げ幅を拡大しており、クロス円もつれ安となっています。ドル/円は1円超の下落となっており、先行きに対する警戒感が強まっています。クロス円も全体的に売り優勢の流れとなっており、円は主要通貨に対して買われる展開となっています。現状ドル/円は147円台半ば、ユーロ/円は162円台前半、ポンド/円は187円台前半、豪ドル/円は98円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドウォークしての動きとなっていましたが、目先はそこから調整の動きが入っています。ただ、上値の重い展開で横ばいでの推移となっています。買い戻しの動きが入りやすい局面で上値を抑えられており、再度売り圧力が強まる可能性も高そうです。そうなった場合大陰線を作ってバンドの下限まで下落ということもあるので注意が必要です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しており、トレンドそのものが下向きです。バンド幅はかなり拡大しているので、市場からはエネルギーが発散されており、ここからすぐにバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。上値の重さが意識されてバンドの下限まで下落といった動きとなる可能性はありそうですが、バンドの下限では支えられるのではないかとみています。