昨日のNY株式市場は小幅に下落しての引けとなりました。大きな動きにはならなかったものの、新築住宅販売件数やダラス連銀製造業活動指数が予想よりも悪かったことなどを背景に上値を抑えられる展開となりました。ただ、インフレに対する警戒感が後退していることなどを背景に下値は支えられており、積極的に下値を拡大する展開にはなりませんでした。結局ダウは56ドル安の35333ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。米株の上値が抑えられたことや米5年債入札が好調だったことを眺めて債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。米国債利回りは下値を拡大する展開となっており、10年債利回りは4.38%台前半、30年債利回りは4.52%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが下げ幅を拡大する中でドルに対する売りの流れが強まる展開となっています。ただ、欧州債利回りも大きく低下しており、ドルの下値を支えています。全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。ドルインデックスの下落などを眺めてドル/円が下げ幅を拡大しています。米株の上値が抑えられたことも円に対する買い意欲を強める展開となっています。円は主要通貨に対して買われており、ここまでの円売りに対する修正の動きが意識されています。現状ドル/円は148円台半ば、ユーロ/円は162円台後半、ポンド/円は187円台半ば、豪ドル/円は98円台前半、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から中心線まで押し戻していましたが、中心線で抑えられて下落し、目先はバンドの下限を挟んでの動きとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなっておらず下げ渋る動きですが、上値の重さが意識される展開となっています。ここからバンドウォークとなるのか、バンドの中心線まで押し戻すのかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しており、トレンドそのものが下向きです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい形であり、一時的には調整の動きが意識されそうです。目先はバンドの下限まで到達しているので、バンドの中心線を目指しての動きとなるのではないでしょうか。ただ、上値は重く戻り売り優勢の流れということが出来そうです。