昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。OPEC+の会合が延期されることとなり、原油価格が急落したことなどを眺めてインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる展開となりました。米経済の先行きに対する楽観的な見方も下値を支える展開となっています。結局ダウは184ドル高の35273ドルで引けました。
米国債市場は利回りが下落しての推移となっています。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する中で債券に対する買いの動きが展開されています。ただ、ここまでの下落に対する調整の動きもあり、前営業日終値を挟んでの動きとなっています。現状米10年債利回りは4.41%台前半、30年債利回りは4.54%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。朝方、米国債利回りの上昇などを眺めてドルに対する買い意欲が強まりしっかりとした動きとなり、その後は米国債利回りが上値を抑えられたことで上げ幅を縮小したものの、下値の堅さが意識される展開となっています。ここまでの下落に対する調整の動きなども意識される流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.24ドル台後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いで推移しています。米株の堅調地合いなどを眺めて円売り圧力が強まる展開となっています。これまでの円に対する買い戻しの動きが修正される展開となり、ドル/円・クロス円ともに上げ幅を拡大しています。ドル/円、ユーロ/円などは1円超の上昇となるなど、円は主要通貨に対して全般的に売られました。現状ドル/円は149円台半ば、ユーロ/円は162円台後半、ポンド/円は186円台後半、豪ドル/円は97円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 横ばいでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなりましたが、目先は調整の動きが意識されている状況です。ただ、下値の堅さも意識されており、ほぼ横ばいでの推移となっています。バンドの中心線が迫ってきていますが、下値の堅い展開であり、再度バンドの上限まで上昇する可能性も高いでしょう。
現状、バンドの上限が上昇基調からじり安へ、下限が上昇基調を強めるといった動きとなっており、バンド幅は縮小傾向となっています。ただ、バンド幅自体はかなり広いため縮小の余地が大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。目先はレンジ圏での動きが意識されやすい状況で、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動くのではないかとみています。