昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。インフレ懸念の後退を受けて米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる展開となりました。米長期債利回りの低下もハイテク銘柄などを押し上げ、全体的に買い優勢の流れが展開されました。結局ダウは203ドル高の35151ドルでの引けとなりました。
米国債市場はまちまちでの推移となっています。米株の上昇を眺めて短期債に対する売りの流れが展開される一方、インフレ懸念の後退から長期債利回りが低下する流れとなりました。ただ、全体的には手掛かり材料難から大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。現状米10年債利回りは4.41%台半ば、30年債利回りは4.56%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての引けとなりました。米短期債利回りは上昇したものの、長期債利回りが下落しており、ドルの上値が抑えられる展開となりました。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退していることもドル売り圧力を強める展開となっています。結局ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.24ドル台半ばでそれぞれ引けました。
一方、円は買いの流れが継続する展開となりました。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が下げ幅を拡大し、1円超の下落となりました。米国のインフレ懸念が後退する中でドル/円が下落する流れとなりました。また、ドル/円の軟調地合いを眺めてクロス円も上値を抑えられる展開となっており、円は対主要通貨で買われました。結局ドル/円は149円台半ば、ユーロ/円は163円台前半、ポンド/円は186円台半ば、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きとなっています。ほぼ横ばいでの推移であり、方向感の見えにくい流れとなっています。まずは方向感を探る展開となりそうで、様子見ムードが強まりそうです。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいとなっています。狭いレンジでの動きで、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性もありそうですが、現状はバンドの中心線を挟んでの動きであり、バンドの上限か下限、どちらを意識しての動きになるのかが不透明です。まずは方向感を見極める必要がありそうです。