昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国のインフレ指標を通過したことで材料出尽くし感が強まり、ダウは前営業日終値を挟んでの動きが展開され、方向感の見えにくい流れとなりました。そうした中でポジション調整の動きからダウが小幅に下落する一方、米国債利回りの低下などを眺めてNASDAQがプラス圏での引けとなりました。結局ダウは45ドル安の34945ドルで引けました。
米国債市場は大幅下落となって推移しています。インフレに対する警戒感が後退する中で利回りの上値が抑えられる展開となっています。前営業日の持ち直しに対する調整の動きも意識され、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。現状米10年債利回りは4.43%台後半、30年債利回りは4.61%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。米国債利回りは大きく下落していますが、ポジション調整の動きが意識される中でドルは下値を支えられる展開となっています。ただ、大きな動きにはなっておらず、前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.24ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円は買い優勢の流れとなっています。豪ドル/円などは1円超の下落となるなど下値を拡大する動きとなっています。ダウの上値が抑えられたことなどを背景に、円に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ここまでの円安に対する修正の動きも意識されており、ドル/円、クロス円は下げ幅を拡大しました。現状ドル/円は150円台半ばから後半、ユーロ/円は163円台半ば、ポンド/円は187円台前半、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなっており、バンドの中心線まで上昇してきています。ここをブレイクするかどうかに注目であり、ブレイクした場合はバンドの上限を目指す展開となりそうです。逆に抑えられた場合はバンドの下限が意識されそうです。
現状、バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、まだ縮小の余地が大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいでしょう。バンドの中心線で抑えられて再度バンドの下限を目指す動きとなるのではないかとみています。