先週末のNY市場は大きく上昇しての引けとなりました。ミシガン大学の11月期待インフレ率速報値を受けてインフレに対する警戒感が高まる一方で、米国債利回りは比較的落ち着いた動きとなり、市場には買い安心感が広がりました。前営業日の下落に対する調整の動きから上値を拡大する展開となりした。結局ダウは391ドル高の34283ドルでの引けとなりました。
米国債市場はまちまちでの引けとなりました。インフレに対する警戒感の高まりから2年債利回りなどが上昇する一方、30年債利回りは調整の動きからマイナス圏での引けとなりました。ただ、ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」へと引き下げたことで米国債に対する売り圧力が強まり、利回りは全体的には堅調地合いとなりました。米10年債利回りは4.65%台前半、30年債利回りは4.76%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅に下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての引けとなりました。米国債利回りは全体的に堅調な動きとなりましたが、上げ幅は限定的なものとなったことなどを背景にドルに対する調整の動きが展開されて上値を抑えられました。ただ、インフレに対する警戒感などから積極的に売り込む流れにはなりませんでした。ユーロ/ドルは1.06ドル台後半、ポンド/ドルは1.22ドル台前半でそれぞれ引けました。
一方、円は軟調地合いとなって推移しています。米株の上昇などを眺めてリスク志向の動きが展開され、円に対する売り圧力が強まる流れとなりました。ただ、全体的には大きな動きになっておらず、新規の手掛かり材料待ちといった状況で方向感の見えにくい流れとなりました。ドル/円は151円台半ば、ユーロ/円は161円台後半、ポンド/円は185円台前半、豪ドル/円は96円台前半から半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整売り圧力が強まり、バンドの中心線を抜けて下限を目指す動きとなっています。このまま下限まで下落する可能性が高そうで、そこで支えられるかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きとなっています。レンジ圏での動きが意識されやすく、バンドの下限では支えられるのではないでしょうか。ただ、バンド幅が比較的狭い事からバンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性もあり、バンドの下限に到達した際はバンドの上限の方向感に注意しながらの対応となりそうです。