昨日のNY市場は米株が大幅上昇となっての引けとなりました。前日のFOMCやパウエルFRB議長の発言がややハト派的といった見方となったことや、新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことなどを背景にインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まりました。ダウは564ドル高の33839ドルでの引けとなりました。引けにかけて上げ幅を拡大し、高値圏での引けとなっています。
米国債市場はまちまちでの引けとなりました。2年債利回りなどがプラス圏での引けとなる一方、10年債や30年債利回りが大幅に低下しており、先行きのインフレ懸念が後退している状況です。30年債利回りは10bp超の下落となっており、下げ幅を拡大しての引けとなっています。米10年債利回りは4.65%台後半、30年債利回りは4.80%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは大幅下落
為替相場はドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する中で米長期債利回りが大きく低下しており、ドルの上値が抑えられる展開となりました。ドルは全般的に売られる展開となっており、ユーロ/ドルは1.06ドル台を回復しての動きとなりました。結局、ユーロ/ドルは1.06ドル台前半、ポンド/ドルは1.22ドル台前半でそれぞれ推移してます。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの大幅下落を眺めてドル/円は下落しましたが、米株の大幅上昇などを眺めてリスク志向の動きが展開されており、円売り圧力が強まりました。ドル/円も下げ幅を縮小しており、クロス円は全体的にプラス圏での推移となりました。現状ドル/円は150円台半ば、ユーロ/円は159円台半ばから後半、ポンド/円は183円台半ば、豪ドル/円は96円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの+1σ付近を動いており、狭いレンジでの動きが展開されています。下値の堅さは意識されているものの、上値を追う動きにもなっておらず、様子見ムードが強まっています。バンドの上限と中心線に挟まれたレンジを動いていますが、方向感の見えにくい展開となっています。
現状、バンドの上限が上昇、下限が横ばいといった動きとなっています。やや下値の堅さが意識される形ですが、レンジ圏での動きとなりやすい状況です。しばらくは様子見ムードとなりそうです。まずはバンドの上限、中心線のどちらを意識したの動きとなるかに注目です。