昨日のNY市場は米株が上昇して引けました。パウエルFRB議長がこれまでの進展を考慮してFOMCは慎重に進んでいるとの発言したことなどを受けて米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが展開されました。金利スワップ市場で1月の追加利上げの確率が低下したことも好感されました。ダウは221ドル高の33274ドルでの引けとなりました。
米国債市場は大幅低下となって引けました。パウエルFRB議長の発言がハト派的なものとなったとの思惑から債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。全体的に10bpを超す下げ幅となり、10年債利回りは20bpに迫る下げとなりました。10年債利回りは4.73%台半ばで、30年債利回りは4.92%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスはほぼ変わらず
為替相場はドルインデックスがほぼ変わらずでの推移となっています。一時107を突破する動きも見られましたが、米国債利回りの大幅低下などを眺めて売り圧力が強まる展開となり、上げ幅を縮小しました。結局前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台半ば、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は買い戻し優勢の流れとなっています。ドル/円は介入に対する警戒感が強まる中で151円を割り込んでの動きとなっています。米国債利回りの大幅低下などもドル売りの流れを後押ししました。ただ、米株の上昇などを眺めて安値からは持ち直す動きとなっています。クロス円はつれ安となって推移しています。現状ドル/円は150円台後半、ユーロ/円は159円台半ば、ポンド/円は183円台前半から半ば、豪ドル/円は96円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、中心線を目指す動きとなっています。このまま上昇基調を維持して中心線まで上昇することが出来るかに注目です。目先上昇の勢いは落ちていますが、流れとしては中心線まで上昇してもおかしくはないでしょう。
現状、バンドの上下限中心線が下落する動きとなっており、トレンドそのものが下向きです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、まずはバンドの中心線まで持ち直し、そこで抑えられて再度下落してバンドの下限を目指すといった動きになるのではないかとみています。