昨日のNY市場は米株が続落しての引けとなりました。中東の地政学的リスクの高まりなどを背景に、リスク回避的な動きが強まる展開が継続しています。ダウは約5か月ぶりの安値を付けており、下値を拡大する展開となっています。一時買い戻しの動きが意識されてプラス圏に浮上する場面もありましたが、積極的に買い進む動きにはならず、結局190ドル安の32936ドルで引けました。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。中東情勢の緊迫化が意識される中、安全資産である米国債に対する買い意欲が根強く、利回りは下げ基調となっています。長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっており、米10年債利回りは4.85%台前半から半ばで、30年債利回りは5.00%台前半から半ばで、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは軟調
為替相場はドルインデックスが軟調地合いでの推移となっています。米国債利回りの低下を背景にドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ECB理事会を控えてのポジション調整の動きが意識されてユーロに対する買い意欲が強まっていることもドルの上値を抑える展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台半ばで、ポンド/ドルは1.22ドル台半ばで、それぞれ推移しています。
一方、円は売り優勢の流れとなっています。ドルインデックスが下落する中でドル/円も上値の重い展開となりました。ただ、積極的に売り込む流れにはならず、結局ほぼ変わらずでの推移となりました。また、クロス円は買われやすい地合いとなり上値を拡大しました。現状ドル/円は149円台半ばから後半で、ユーロ/円は159円台半ばで、ポンド/円は183円台前半で、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなり、下値を拡大する展開となりました。ただ、目先は売り一巡からの持ち直し基調となっており、バンドの中心線を目指す形です。このまま上昇基調を維持してバンドの中心線まで持ち直すことが出来るかに注目が集まるところです。
現状、バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものが下向きで、売り優勢の流れです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、調整を入れながら下値を拡大といった動きとなりやすい形です。目先は調整の動きが意識されていますが、戻り売り優勢の流れということが出来そうで、バンドの中心線まで押し戻したのちにそこで抑えられる可能性が高そうです。