昨日のNY市場は米株が上昇しての引けとなりました。インフレに対する警戒感などが根強いものの、米企業決算に対する期待感などから買い優勢の流れとなり、上値を拡大しました。中東情勢を巡り外交的解決に期待感が高まっており、リスク回避的な動きが巻き戻される展開となりました。結局ダウは314ドル高の33984ドルで引けました。
米国債市場は上昇しての引けとなりました。長期債利回りを中心に上げ幅を拡大しており、10年債利回りなどは一時10bp超の上昇となる場面もありました。米株の上昇やインフレ懸念などから債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。米10年債利回りは4.70%台半ばで、30年債利回りは4.85%でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。中東情勢の先行きに対する懸念が和らいだことで安全資産としてのドル買いの流れが後退し、ドルの上値を抑えました。ただ、米国債利回りが大きく上昇する中で積極的にドルを売り込む流れにはなっていません。ユーロ/ドルは1.05ドル台半ばで、ポンド/ドルは1.22ドル台前半で、それぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いでの推移となっています。中東の地政学的リスクの緩和や米株の大幅上昇などを眺めてリスク志向の動きが強まり、円売りの流れが強まりました。現状ドル/円は149円台半ばで、ユーロ/円は157円台後半で、ポンド/円は182円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの調整の動きが意識され、中心線で支えられる動きとなっていましたが、目先は中心線を下抜ける動きとなっています。このままバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。目先はじり安基調が維持されており、上値の重い展開となっています。
現状、バンドの上限が横ばい下限がじり安となっています。レンジ圏での動きが意識されやすい形であり、このままバンドの下限まで下落する可能性は十分にあるでしょう。ただ、バンド幅はそこまで狭いわけではないので、バンドの下限では支えられるのではないかとみています。