先週末のNY市場は米株がまちまちでの引けとなりました。朝方は金融株の好決算などを好感した買い圧力が強まり、ダウが326ドル高まで上昇しましたが、中東の地政学的リスクの高まりなどを背景にリスク回避的な動きが強まり、上値を抑えられました。また、ミシガン大学消費者信頼感指数が予想以上に悪化した一方、期待インフレ率が上昇したことなどが嫌気されました。ダウは一時マイナス圏に転じる動きとなったものの、引けにかけて持ち直し、39ドル高の33670ドルでの引けとなりました。また、ハイテク銘柄に対する売り圧力が強まり、NASDAQがマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場は長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となりました。インフレに対する警戒感から2年債利回りなどは下げ渋ったものの、中東の地政学的リスクの高まりなどを背景に長期債に対する買い意欲が強まる展開となりました。米10年債利回りは4.61%台前半で、30年債利回りは4.75%台前半から半ばで、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅に上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての引けとなりました。米国債利回りが低下したことでドルの上値が抑えられましたが、安全資産としてのドル買いの流れが意識される中で底堅い動きとなり、ドルインデックスはプラス圏での引けとなりました。ユーロ/ドルは1.05ドル台前半で、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばで、それぞれ引けました。
一方、円は堅調地合いでの引けとなりました。リスク回避的な動きが強まる中で円に対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。ただ、ダウがプラス圏での引けとなるなど積極的に円を買い進む動きにもならず、そこまで大きな動きにはなりませんでした。ドル/円は149台半ばで、ユーロ/円は157円台前半で、ポンド/円は181円台半ばで、それぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限が意識されての動きとなっています。目先はバンドの下限から中心線まで押し戻す動きとなりましたが、中心線で抑えられて下限まで下落しています。ここから下限で支えられて持ち直すかどうかに注目が集まるところです。
現状、バンドの上限が横ばいからじり高、下限が下落しての動きです。バンドの上限の方向感に注目が集まるところですが、先行きに関しては上限は下落となるのではないかとみており、バンドの上下限中心線が下落となって上値の重い展開となるのではないかとみています。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところで、下限では支えられて中心線を目指して持ち直すのではないかとみています。