昨日のNY市場は米株が小幅に持ち直しての引けとなりました。直近の下落基調に対する買い戻しの動きが意識され、底堅い動きが展開されました。ただ、米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感は根強く、上値の重い展開となりました。ダウは43ドル高の34006ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが長期債を中心に大幅上昇となって引けました。30年債利回りは10bpを超す上げ幅となっており、債券売り圧力が強まりました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が根強いことに加え、米株がプラス圏での引けとなったことも意識される展開であり、債券利回りは上値を拡大しました。米10年債利回りは4.53%台前半で、30年債利回りは4.64%台後半で、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが大きく上昇したことなどを眺めてドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。先週のFOMCからのタカ派的な動きが意識されており、ドル買い優勢となっています。現状ユーロ/ドルは1.06ドルを割り込み、1.05ドル台後半で、ポンド/ドルは1.22ドル台前半で、それぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が上昇して149円に迫る一方、ユーロ/円などは調整の動きから上値の重い展開となっています。全体的には金利差の拡大に対する思惑から円が売られやすい地合いとなっており、クロス円も下値の堅さが意識されました。ドル/円は148円台後半で、ユーロ/円は157円台半ばで、ポンド/円は181円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、中心線を目指しての下落となりました。ただ、中心線には届かずに持ち直す動きとなっており、目先は+1σ前後の水準で推移しています。このままバンドの上限まで上昇する可能性は高そうで、上限をブレイクできるかどうかに注目が集まりそうです。
現状、バンドの上限が横ばいからじり安、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向にありますが、まだ多少の縮小の余地はありそうです。バンドブレイクからバンドウォークといった動きになるかは不透明ですが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意しておいたほうが良さそうです。堅調地合いでの推移となっているだけにバンドの上限での動きに注目ですが、流れとしては抑えられる可能性のほうが高いように思われます。