原油価格上昇でインフレ懸念が強まり、ダウ軟調(9.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。原油価格の上昇などを背景にインフレ懸念が強まり、リスク回避的な動きが展開されました。その後の買い戻しの動きにより、一時プラス圏に浮上する場面もありましたが、アップルが新製品発表会をこなしたことで、アップル株が大きく下落したことなどを背景に上値が抑えられ、ダウは17ドル安の34645ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまち。インフレ懸念が強まる中で2年債利回りが上昇する展開となった一方、10年債入札が無難な結果となったことで、長期債利回りの上値は抑えられる展開となりました。米10年債利回りは4.28%台前半、30年債利回りは4.35%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 様子見ムードも、全体的に円売り優勢
為替相場では、ドルインデックスがほぼ変わらずでの推移。欧州時間帯はユーロやポンドに対する売りが強まる中、ドルは上値を拡大する展開となりました。ただ、NY時間帯に入ると米国債利回りが上値の重い展開となったことで、ドル買いの勢いは徐々に弱まる流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.24ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移。ドル/円が底堅い動きとなった事などを眺めてクロス円もしっかりとした動きが展開されています。週明けの下落に対する調整の動きが展開されており、円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は147円台前半、ユーロ/円は158円台前半、ポンド/円は183円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きとなっています。目先は売りの流れが一服して持ち直し基調となっており、バンドの中心線をブレイクすることが出来るかどうかに注目です。バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動いており、方向感の見えにくい流れとなっています。
現状、バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。縮小の余地はまだありますが、バンド幅が狭くなってきているため大きな動きとなる可能性があります。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きが継続する可能性が高い状況だといえます。