中国政府によるiPhone使用禁止報道を受け、ダウ軟調(9.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落して引けました。ISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことなどを背景に米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が強まり、リスク回避的な動きが展開されました。コリンズ・ボストン連銀総裁のタカ派的な発言も株価の上値を抑える要因となりました。中国政府機関でiPhone使用禁止報道を受けてアップルが3.6%安となったことも警戒感を強めました。結局ダウは198ドル安の34443ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまち。米国の利上げ観測が強まったことで短期債利回りを中心に上値を拡大する一方、30年債利回りはマイナス圏に転じる動きとなりました。長短金利差が拡大しており、リスク回避的な動きが強まる流れとなっています。米10年債利回りは4.27%台後半、30年債利回りは4.35%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの上昇により、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が強まる中で米短期債利回りが上げ幅を拡大しており、ドルの下値を支えました。ただ、ECBの利上げ観測も強まっており、積極的にドルを買い進む動きにはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は底堅い地合い。ドルインデックスは上昇しているものの、米株の軟調地合いなどを眺めて円に対する買い戻しが強まり、クロス円は全般的に売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は147円台半ば、ユーロ/円は158円台前半から半ば、ポンド/円は184円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばいでの推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。現状は上値の重い展開が継続していますが、まだ中心線には届いていません。このまま下落基調が継続して中心線まで下落するのか、中心線に届かずに持ち直すのかに注目です。大きな動きにはなっていないため、目先は方向感を見極めながらの対応が必要です。
現状、バンドの上下限中心線が上昇する動きとなっています。トレンドそのものが上向きで、堅調地合いが維持されやすい展開となっています。目先は調整売り優勢ですが、押し目買い優勢となって再度バンドの上限まで上昇する可能性が高いといえます。