インフレ懸念の強まりから、米債券売られる(9.5 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。朝方はプラス圏での推移となる場面もありましたが、原油価格の上昇に伴うインフレ懸念やメスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派的な発言などを背景に、金融引き締めの長期化に対する警戒感が強まる流れとなりました。リスク回避的な動きが強まる中で米株は下値を拡大し、ダウは195ドル安の34641ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。インフレに対する警戒感の高まりやメスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派的な発言などを受けて債券に対する売り圧力が強まる流れとなりました。米10年債利回りは4.25%台後半、30年債利回りは4.37%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル/円が再度、147円を突破
為替相場では、ドルインデックスが上昇。インフレに対する警戒感などから米国債利回りが上値を拡大する動きとなっており、ドルに対する買い圧力が強まる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が上値を拡大する展開となっており、1円超の上昇となっています。また、クロス円はドル/円の上昇に下値が支えられる一方、米株の軟調地合いを背景にリスク回避的な動きが展開され、円に対する買い戻しの動きが強まっています。オセアニア通貨がマイナス圏での推移となるなど、クロス円は全体的には上値を抑えられました。現状ドル/円は147円台半ばから後半、ユーロ/円は158円台前半から半ば、ポンド/円は185円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばいでの推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、下値の堅さが意識される中で下げ渋り、目先は狭いレンジでの動きとなっています。方向感が見えにくい状況となっており、様子見ムードが強まっています。バンドの上限と中心線で挟まれたレンジでの動きが継続しており、下値は堅い状況だといえます。再度バンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり高、下限が上昇といった動きとなっています。上限はほぼ横ばいとなってきており、トレンドそのものは上向きながらも積極的に買い進むといった展開にはなりにくいところです。バンドの上限まで上昇してもそこでは抑えられやすい状況となっています。バンド幅は縮小傾向ですが縮小の余地が残っており、目先は様子見ムードが強まっており、レンジ圏での動きが維持されやすい局面だといえます。