米雇用統計控え、調整ムード(8.31 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。朝方は買いの流れが展開されましたが、米雇用統計を控えていることもあり引けにかけてポジション調整の動きが強まる中、売り優勢の展開となり、ダウは168ドル安の34721ドルでの引けとなりました。一方で、米国債利回りの低下などを眺めてハイテク銘柄は買い優勢の展開となり、NASDAQはプラス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退していることを眺めて債券に対する買い戻しの動きが継続しており、利回りは低下傾向となっています。ただし、雇用統計を控えていることで、債券に対する買い戻しの動きも限定的なものとなりました。米10年債利回りは4.10%台半ば、30年債利回りは4.20%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ダウの下落を背景に、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの低下などを背景に上値を抑えられる場面もありましたが、欧州経済の先行き不透明感などからユーロ売りが強まり、ドルの下値を支えました。これまでの下落に対する買い戻しの動きもあってしっかりとした動きが展開されました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は堅調地合いで推移。ドルインデックスは上昇したものの、株安などを背景に円に対する買い戻しの動きが強まり、ドル/円は下値を拡大する展開となりました。クロス円も軟調地合いとなっており、ユーロ/円が2円近い下落となるなど売り圧力が強まる展開となりました。現状ドル/円は145円台半ば、ユーロ/円は157円台半ばから後半、ポンド/円は184円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドウォークして下値を拡大する展開から持ち直し基調となっています。バンドの中心線を目指す動きとなっていますが、まだ中心線には届いておらず、じり高基調が継続しています。このまま上昇基調を維持することが出来るかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しているため、トレンドそのものが下向きであり、売り優勢の流れとなっています。目先は押し戻す動きとなっていますが、上値は重く戻り売りに上値を抑えられた場合は、再度-2σを目指す展開となる可能性があります。