ADP雇用統計の結果を受け、米利上げ観測後退(8.30 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。ADP雇用統計が市場予想を下回ったことなどを受けて米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退し、リスク志向の動きが展開されましたが、利食い売りに上値を抑えられて大きな動きとはなりませんでした。ダウは37ドル高の34890ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが低下。米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退したことで債券に対する買い戻しの動きが強まりました。ただ、米住宅販売保留が市場予想を上回っており、調整の動きに利回りは上値を抑えられました。米10年債利回りは4.11%台前半、30年債利回りは4.22%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – リスク志向根強く、円安基調継続
為替相場では、ドルインデックスが軟調地合いで推移。米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退し、米国債利回りの上値が抑えられる展開となっており、ドルの上値が抑えられる流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円も軟調地合い。ドルインデックスは下落したものの、米株が底堅い動きを展開する中でドル/円が底堅い動き推移し、クロス円も概ね堅調地合いとなって推移しました。リスク志向の動きが強まる中で円安基調が維持される流れとなっています。現状ドル/円は145円台前半、ユーロ/円は159円台半ば、ポンド/円は185円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり安
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなっており、バンドの中心線をブレイクしてバンドの上限を目指す動きとなりましたが、+1σで抑えられてじり安基調となっています。このままバンドの中心線まで下落するか、買い戻されてバンドの上限まで上昇するのかに注目です。
現状、バンドの上限がじり安、下限がじり高となっており、バンド幅は縮小傾向となっています。ただ、縮小の余地が残っており、大きな動きにはなりにくい状況です。しばらくはバンドの中心線を挟んだレンジ圏での動きが展開されやすい局面となっています。