中国経済の減速懸念により、ダウ軟調(8.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。中国経済の減速に対する警戒感が根強く、ダウは一時252ドル安まで下落しました。インフレに対する警戒感から米国債利回りも大きく上昇しており、リスク回避的な動きが展開されました。しかし、売り一巡後は売られ過ぎ感からの買い戻しの動きが強まり、下げ幅を縮小しました。結局ダウは36ドル安の34463ドルでの引けとなりました。また、ハイテク銘柄に対する買い戻しの動きから、NASDAQは引けにかけて上げ幅を拡大しました。
米国債市場では、利回りが上昇。インフレに対する警戒感から米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が強まり、債券売り圧力が展開されました。米2年債利回りは5%台を突破しての引けとなりました。また、10年債利回りは4.33%台半ばから後半、30年債利回りは4.44%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 金利差拡大の思惑から、円売り加速
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りは上昇しての引けとなりましたが、欧州債利回りの上昇やドル買いに対する調整の動きなどが強まり上値が抑えられる展開となっています。ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。ドル/円が146円台を回復する中で、クロス円も上値を拡大する展開となっています。米国債利回りの上昇などを背景に、日米金利差の拡大に対する思惑から、円売り圧力が強まりました。現状ドル/円は146円台前半、ユーロ/円は159円台前半、ポンド/円は186円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、バンドの中心線まで下落する展開となりました。そして、中心線で支えられて目先は+1σを意識しての動きとなっています。バンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動いており、目先はやや方向感に欠ける展開となっています。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅は縮小傾向ですが、まだ縮小の余地は大きく、大きな動きにはなりにくい局面だといえます。レンジ圏での動きが継続しやすく、しばらくはバンドの中心線を意識しての動きとなる可能性が高いといえます。