金融引き締めの長期化懸念から、ダウ大きく下落(8.17 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大きく下落して引けました。ダウは朝方は買い戻しの動きが強まる展開となってプラス圏での推移となりましたが、米国債利回りの上昇などを眺めてハイテク銘柄を中心に上値を抑えられ、マイナス圏に転じました。前日のFOMC議事要旨で米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が高まる中で引けにかけて下げ幅を拡大しました。ダウは290ドル安の34474ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまち。2年債などには買い戻しの動きが強まり利回りがマイナス圏での引けとなりましたが、10年債利回りはFOMC議事要旨を受けた債券売りの流れが展開され、プラス圏での引けとなりました。ただ、引けにかけて米株安を背景に債券に対する買い戻しの動きもあり、利回りは上げ幅を縮小しました。米10年債利回りは4.27%台半ば、30年債利回りは4.38%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ダウの大幅下落を背景に、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスがほぼ変わらずでの推移。米国債利回りがまちまちでの引けとなる中で様子見ムードが強まりました。ユーロ/ドルは小幅に下落する一方、ポンド/ドルが小幅に上昇する展開となっています。手掛かり材料難の中で様子見ムードが強まる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は堅調地合い。米株の大幅下落を眺めて円に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ドル/円が146円台を割り込む中でクロス円も軟調地合いとなっています。現状ドル/円は145円台後半、ユーロ/円は158円台半ば、ポンド/円は185円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ちなし基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し基調となっています。このまま上昇基調を維持してバンドの中心線まで上昇するかどうかに注目です。レンジ圏での動きが意識される中で持ち直す可能性は高い状況だといえます。
現状、バンドの上限がじり安、下限が下落といった動きとなっています。トレンドそのものは下向きとなっており、一時的に押し戻しても戻り売りに上値を抑えられやすい展開となっています。バンド幅がかなり広い状況となっているため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、しばらくはバンドの下限と中心線に挟まれたレンジ圏での動きが展開される可能性が高いといえます。