米個人消費支出が市場予算を下回り、リスク志向再燃(3.31 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。米個人消費支出やミシガン大学消費者態度指数が市場予想を下回ったことで米国の金融引き締めに対する思惑が後退し、リスク志向の動きが強まりました。米国債利回りの低下がハイテク銘柄を押し上げる結果となり、NASDAQも大幅上昇となって引けています。ダウは引けにかけて上値を拡大し、日中高値圏の415ドル高、33274ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅下落となって引けました。米経済指標を眺めて利上げに対する思惑が後退し、債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。短期債利回りを中心に下げ幅を拡大しましたが、米経済の先行きに対する警戒感から長期債利回りも大きく低下しました。米10年債利回りは3.46%台半ばから後半、30年債利回りは3.64%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ECBによる金融引き締め期待後退で、ユーロ売り優勢
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いで引けました。米国債利回りは大幅低下となりましたが、ユーロ圏の消費者物価指数が予想を下回ったことなどを眺めてECBの金融引き締めに対する思惑が後退し、ユーロに対する売り圧力が強まり、ドルの下値を支えました。ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.23ドル台前半から半ばでそれぞれ引けました。
一方、円はまちまちでの引けとなりました。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円が底堅い動きとなる一方、ユーロ/円やポンド/円が軟調地合いとなりました。米株の上昇などを受けて円に対する売りも見られましたが、年度末のポジション調整などが意識されて上値を抑えられる展開となりました。ドル/円は132円台後半、ユーロ/円は144円台前半、ポンド/円は163円台後半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド –上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いており、上値の重い展開となりました。しかし、オセアニア時間に入り急激に買い戻されて一気にバンドの中心線を抜けてバンドの上限をブレイクする展開となっています。荒っぽい動きですが、ここからさらに上値を拡大してバンドウォークとなるかどうかに注目です。
現状、バンド幅が拡大基調に転じる動きであり、バンドウォークとなる可能性が高まる形となっています。しかし、目先はバンドの上限からの乖離が大きくなっており、修正が入る可能性があります。ただ、下げ渋りからバンドウォークとなる可能性も十分にあるため、バンドの下限の方向感に注意しながらの対応が必要です。