米雇用時計を控え、引き続き様子見ムード(3.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅まちまちでの引けとなりました。前日の売り優勢の流れを引き継ぐ中で、ADP雇用統計が市場予想を上回るも、米雇用統計を控えていることで、ポジション調整の動きが展開され、ダウは軟調ムードとなり58ドル安の32798ドルでの引けとなりました。一方、ハイテク銘柄は買い戻しの動きが優勢となり、NASDAQはプラス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。朝方は調整の動きが強まり債券に対する買い戻しの流れが強まりましたが、米国の金融政策に対するタカ派的な思惑は根強く、短期債利回りを中心に上昇する展開となっています。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する展開であり、先行きに対する警戒感が強まっています。現状米10年債利回りは3.97%台半ばから後半、30年債利回りは3.88%台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米国債利回りの上昇で、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルは下値の堅い展開となっています。ただ、前営業日の大幅上昇に対する調整の動きもあり、上値は抑えられNY時間帯は狭いレンジでの動きが展開され、方向感の見えにくい状況となっています。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台半ば、ポンド/ドルは1.18ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は全体的に軟調地合いで推移。大きな動きにはなっていませんが、ドルインデックスの堅調地合いを眺めてドル/円が底堅い動きを見せており、クロス円もつれ高となっています。ダウが下げ渋る動きを見せたことで円に対する売り圧力が意識されています。現状ドル/円は137円台半ば、ユーロ/円は144円台後半、ポンド/円は162円台半ばから後半で、それぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドウォークする展開から持ち直し、バンドの中心線をブレイクしましたが、目先は上昇の勢いが落ちており、横ばいでの推移となっています。ここからバンドの上限まで上昇することが出来るかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅は縮小傾向であり、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地はあるため、大きな動きにはなりにくいところです。しばらくは様子見ムードからレンジ圏での動きが意識される局面であるため、バンドの上下限で挟まれたレンジが意識されやすい展開だといえます。