ハト派的な発言を背景に、米株上昇(3.3 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。米国の金融政策に対するタカ派的な思惑が若干後退した流れを引き継ぎ、リスク志向の動きが展開されました。米国債利回りが大きく低下したことでハイテク銘柄に対する買い意欲が強まっており、株価を押し上げました。ダウは一時402ドル高水準まで上昇、引けでも387ドル高の33390ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅低下となって引けました。ボスティック・アトランタ連銀総裁のハト派的な発言を受けて金融引き締めに対する警戒感が和らぎ、債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。先物市場の3月FOMCにおける50bpの利上げに対する織り込みが24.7%となり、10年債利回りなどは10bpの低下となっています。米10年債利回りは3.95%台前半、30年債利回りが3.87%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル売りが展開され、反射的に円買い優勢に
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りが長期債を中心に下げ幅を拡大したことなどを受けてドル売り圧力が強まる展開となりました。ドルは主要通貨に対して売られやすい地合いとなり、下げ幅を拡大しました。ユーロ/ドルは1.06ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.20ドル台前半から半ばでそれぞれ引けました。
円は買われやすい地合いとなりました。ドル売りの流れが強まり、ドル/円が136円台を割り込んでの引けとなる中で、クロス円もつれ安となって引けました。米株の堅調地合いを眺めて持ち直す場面もありましたが、ここまでの円安に対する修正の動きが展開されて上値は抑えられました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きから下落基調を強め、バンドの下限まで下落しています。上値の重さが意識される展開となっています。ただ、今日のオセアニア時間でバンドの中心線まで押し戻す動きを見せており、ここで抑えらえれるのか、ブレイクするのかで流れが変わる局面となっています。
現状、バンドの上限が下落基調、下限が下落基調からじり高基調へと転じる動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく局面となっています。ただ、まだバンド幅は縮小の余地が大きく、すぐにバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいといえます。レンジ圏での動きが意識されやすいところですが、下値の堅さにより展開が左右される局面だといえます。